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釧路の分類: 産業・経済 > 森林・林業

最終更新日:2016年6月09日(木)


道有林の管理と整備



道有林釧路管理区の位置図
 北海道釧路総合振興局森林室が管理している森林は、釧路管内厚岸町と浜中町、根室管内別海町に所在しています。

道有林釧路管理区位置図

 
道有林の管理と森林整備
 森林は、その存在によって豊かな水を育み、土砂の崩壊や流出を防ぎ、二酸化炭素の吸収・貯蔵、保健休養の場の提供、そして木材等林産物の生産など、私たちの暮らしに深く関わっています。
 道有林は道民共通の財産です。そしてこの大切な森林を末永く守り育てていくためには、基本的な考えを定めたうえで計画的に取り扱っていく必要があります。
 そこで、北海道では、道有林全体の森づくりの基本方針を定める
「道有林基本計画」を策定し、これを基本としながら、更に道有林を13の区域(管理区)に分けて、その区域の特色に合った森づくりの方針と具体的な事業を定める「整備管理計画」を立てて、道民の皆さんの期待に応える豊かな山づくりを行うこととしています。
 当センターでは、釧路管理区における平成19年度からの10年間の
「整備管理計画」を平成18年度に策定したので、この概略についてご紹介します。
 
管理区の概要 
自然的・社会的条件
 釧路管理区は、釧路支庁管内の厚岸町・浜中町と根室支庁管内の別海町に所在しています。
 気象は、千島海流からの影響を強く受け、冷涼で年平均気温は6~8℃、年降水量は、1,000~1,100mm前後となっています。特に、春から夏にかけては
海霧の発生する日が多く日照時間が少ないために湿潤で冷涼、冬季間は降雪量が少なく寒冷で土壌凍結が著しい気候となっています。
 当管理区の所在する地域の基幹産業は、農業と水産業です。
 水産業は、サケ定置網漁やサンマ漁、厚岸湾や太平洋沿岸での昆布漁やカキ・アサリの養殖、オホーツク海(根室海峡)沿岸でのホタテ・ホッキ養殖など、農業は、平坦な地形を利用した大規模な酪農経営が行われています。
 当管理区の森林は、こうした産業と深い関わりをもち、農地への霧の進入防止や河川の水質保全などのほか、木材供給を通じた地域住民の生活や産業に大きく貢献しています。
 また、当管理区の森林は、ほぼ全域が
保安林に指定されているほか、厚岸道立自然公園の主要部分を構成するなど、森林の公益的機能の高度発揮の上で重要な位置付けにあります。

霧の道道別海・厚岸線

太平洋沿岸の昆布漁

霧の道道別海・厚岸線

太平洋沿岸の昆布漁(天日干し)

 
森林資源の概要
 当管理区の面積は約144百haで、蓄積は約215万m3となっています。
 
天然林は約89百haで約147万m3の蓄積を有し、丘陵地帯に広く分布する混交林と湿原に面して沢沿いに広がる湿地林に分けられます。
 混交林では、トドマツが過半数を占め、これにカンバ類、ミズナラ、シナノキなどが混じる針広混交林で、ha当たり185m3前後を有していますが、ほとんどが活力の低下したトドマツを主体とする老齢の針広混交林となっています。そのため林木の持続的な再生に欠かせない若木が不足していることや、広葉樹においても自然枯死が目立つなど衰退傾向にあることから、森林の若返りによる森林機能の維持・回復が急がれています。
 
湿地林は、ヤチダモ、ヤチハンノキ、ヤナギなどの広葉樹林で構成され、水質の保全や河畔域の保護の役割を果たしており、シマフクロウやタンチョウなど多くの希少鳥獣の生息域にもなっています。
 
人工林は、その多くが育成途上で環境に適応したトドマツを主体とした若齢林分で構成されていますが、一方、高齢級では老齢化による衰退が見られることから、公益的機能の維持増進のため、多様な森林整備を通じ、健全な森林に誘導していく必要があります。

人工林樹種別森林面積

天然林針・広別森林面積

 
計画の内容 

整備管理計画の留意点
 当管理区の森林は、主要な部分を厚岸道立自然公園に指定されているほか、ほぼ全域が保安林に指定されるなど、森林の公益的機能の高度発揮が求められています。また、基幹産業である水産業や農業が盛んで、森林に対する関心が高い地域であることから、特に次の点に留意して森林の管理や整備を推進し、公益的機能の維持向上に努めます。

河川の水質の保全を図り、海霧などから農地や地域住民の生活を守るため、森林を複層林へ誘導し、水土保全機能の維持向上を図ります。
野生鳥獣の保護を図るため、ラムサール条約登録湿地に続く湿地林などを維持・保護します。
史跡やチャシ跡などの遺跡や、保護林などの保全を行い景観の維持に努めます。

 
木材の利用
 森林の巡視、林野火災の予消防、入林マナーの普及啓発など、道民共通の財産である道有林野の適正な管理に努めます。
 
森林の整備
 
人工林は、育成途上森林の間伐に加え、高齢化した人工林の次世代更新を積極的に進めることとし、次のような施業を行います。
現存本数の比較的少ない箇所については、可能な限り受光伐の開始林齢を早め、現存本数の多い箇所については、間伐により本数調整を行ってから受光伐を行います。
複層林造成を積極的に進め、林分内容に応じた植栽方法により確実な更新を図ります。
健全な林分の育成を目的とし、自然条件や林分内容に応じた間伐を行います。






 天然林は、森林の現況や地域の特性に応じた施業を進めることとし、次のような施業を行います。

老齢木や衰退木を原則としては単木的に伐採し、次世代更新を図り、植込み林分においては、植栽木の生育を阻害している上木についても状況を見ながら取り除きます。
確実な更新を図るため、必要な箇所において植栽を行います。
天然林内に植込みを行った植栽木の成績が良好な箇所について間伐を行います。

代表的な天然林

高齢級人工林

代表的な天然林の姿

高齢級人工林

 
路網の整備
 幹線となる路網
は、森林の整備・管理をはじめ、森林の巡視などの林野管理、さらには道民による道有林の利活用な施設であり、利用頻度等に応じて効率的に維持補修に努めます。
 
木材の利用
 木質資源は、環境への負荷が小さく適切な森林整備により再生産可能であることから、森林整備によって生産される木材を地域に供給することにより、木質資源の有効かつ積極的な活用を促進します。
 
治山について
 地域住民の生活や地域産業を厳しい気象から守っている保安林の機能維持に努めるとともに、老齢化や気象害により荒廃した保安林の整備を実施して確実な機能の回復を図り、緑豊かでうるおいのある生活の確保のために、
保安林の整備を進めていきます。
 また、住民の居住地に隣接している危険な山地を保全して、土砂崩壊などの自然災害の防止に努めるほか、万一災害が発生した場合は緊急に対策を講じるなど、住民生活の安全確保につながる
施設整備を進めていきます。

厚岸町梅香町の治山施設
厚岸町梅香町の治山施設

 
道民の理解と参加
 道民の自主的な森林づくりなど様々な道民活動の場として道有林を活用することにより、森林づくりそのものを楽しんでいただき、道有林を道民に身近なものとするほか、子どもたちの森とのふれあいや学習への協力を通じて、森林づくりへの理解の促進に努めます                        

育樹交流会
育樹交流会での除伐作業

 
技術の導入と継承  
 森林整備のためにこれまで培ってきた技術に加え、公益的機能の維持向上を図る新たな技術の導入に努め、総合的な実証の場として道有林を活用するとともに、森林の整備・管理を総合的に担う技術者の養成を図り森林づくりの技術の継承に努めます。
 
関係機関との連携
 本計画を実施するにあたっては、「北海道森林づくり条例」及び「北海道森林づくり基本計画」に基づく各種施策のほか、市町村における施策や国有林野事業と連携・協調を図ります。

「道有林基本計画」「整備管理計画」について詳細をご覧になりたい方は下記該当のボタンをクリックして下さい。

道有林基本計画

整備管理計画

 


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