バケットミルカー・ほ乳器具の衛生管理

バケットミルカー・ほ乳器具の衛生管理 

 

 

今月はバケットミルカー・ほ乳器具の洗浄方法について紹介します。
  これらの衛生管理を徹底することで、「乳房炎への感染を予防する」、「子牛を健康に成長させる」ことができます。
  子牛の健康のために大事なことの1つは、衛生的な初乳を給与することです。そのため、初乳を搾るバケットミルカー、ほ乳びん、ほ乳バケツがすべてきれいでなくてはなりません。

 

 1 洗浄の実態 

  平成27年に、「標茶町衛生管理基準奨励制度巡回調査」を関係機関で実施しました。その中で、乳房炎乳や初乳を搾るバケットミルカー洗浄の項目について、約30%の農場で洗浄が不十分だったり、システムの不具合があることがわかりました(表1)。
  他の地域においても、バケットミルカー等の洗浄に課題があることが予想されます。 
 

表1 ミルカー・バルク・バケットの衛生管理調査結果 

table1H2805hon.jpg 

 

 2 バケットミルカーの洗浄方法

   基本はパイプラインミルカーの洗浄手順と同じです(図1)。
  また、ユニット部分の洗浄では、空気と洗浄液を交互に2回以上吸わせます(写真1)。
  洗浄水の温度は洗剤の規定に従います。ただし、前すすぎでは、熱湯を使うとタンパク質の汚れが固まってしまうため、43℃以下のお湯を使います。また、殺菌剤は温度上昇とともに効果が低下するので、こちらも43℃以下のお湯を使います。
  乳石が付着している場合は、酸性洗剤で洗って乳石を溶かしてからアルカリ洗剤で洗います。
  週1回はミルククローやティートカップ、フタ等を外して分解洗浄します。酸性洗剤に20~30分浸漬後、ブラシで洗います。
  すすいだら、清潔な場所に伏せて保管します。

fig1H2805hon.jpg 

図1 バケットミルカーの洗浄手順 

 

photo1H2805hon.jpg

 写真1 ユニット部分の洗浄

 

3 ほ乳びんの洗浄方法 

   前すすぎや保管、使用前の殺菌については、バケットミルカーと同様です。
  洗剤で洗うときは、ブラシを使うと液が飛び散るので、柄付きスポンジを使うことをオススメします。
  乳首部分はバケツに洗浄液を用意して手洗いします。  

 

4 最後に 

  バケットミルカー・ほ乳器具をきれいに保ち、衛生的な初乳を子牛に給与しましょう。
  初乳をパスチャライザーで殺菌すると、より効果的です。

 

 

 

 

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