サイレージ用とうもろこし栽培のポイント

サイレージ用とうもろこし栽培のポイント 

 

 

昨年のとうもろこしは、大雨などの影響で大打撃を受けました。
 とうもろこしの栽培面積が増加するなか、栽培管理を見直し、災害に負けない自給飼料づくりを目指しましょう。

 

1 基本となる土づくり 

  作物であるとうもろこしは、「土づくり」が重要です。たい肥やスラリーなどの有機物を充分投入するとともに、硬盤層を砕き透排水性を確保します。は種精度を高めるため、砕土・整地をしっかり行い、均平なは種床を造成しましょう。そのためには、次のような作業を心掛けましょう(表1)。 
 

 表1 耕起・整地のポイント

Table1.png 

 

2 は種のポイント  
  は種時期は、耕起により地温が上がり、土壌水分が適度に乾いた状態(平均地温10℃以上)になったら、は種作業を行います。
 この際、栽植本数の確保と斉一性が収量を得るための条件となります。栽植本数は、7千~8千本を目安にします(表2)。多くすると密植で径が細くなり倒伏しやすくなります。 
 

 表2 畦間・株間と10a当りの栽植本数

 Table2.png

 
 は種する場合は、種子と肥料がきちんと落ちているか試運転して確認し、作業スピードを上げると欠株が生じて不揃いになるので注意しましょう。
 は種後は、ローラで軽く鎮圧すると、発芽が揃いやすくなります。
 は種時期が遅れると収量が減収するので、可能な限り早播きされることが望まれます(図1)。
 

Fig1.png

 
 

 

図1 は種時期とTDN収量(根釧農試) 

 

3 肥培管理は適正に

   とうもろこしは、養分吸収量が非常に高い植物体です。たい肥などの有機物の成分量を把握し、土壌分析値に基づき適正な散布量にすることで肥料の節減になります。
 また、土壌のpHが低下する(酸性化する)と病原菌が蓄積され、減収の要因となります。一作当たり約 6.0kg/10a のカルシウムを吸収するので、節減した肥料代で石灰資材を投入しましょう。

 

4 除草剤の有効活用を 
 雑草の繁茂は、とうもろこしの生長を抑制させ、減収や品質低下となります。正しく除草剤を活用し、より良い栽培を目指しましょう。
 は種後、発芽する前に土壌処理を行うと発芽が揃いやすくなります。但し、干ばつや低温などで雑草の発生が遅れると効果が劣ることもあります。
 生育処理は、とうもろこしの2葉期~7葉期での雑草に直接散布すると効果がありますが、散布するタイミングを逃すと雑草が大きくなり殺草効果が落ちとうもろこしの生育も抑制されるので、畑の状態を観察して、散布する時期を逸しないような防除計画を立てましょう。 

 

 

 

 

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