冬は牛が牛舎に長くいるからこそ、換気が大切!
なぜ冬場に換気が必要なの?
水道の凍結防止や作業時の寒さなどから、冬場は牛舎の窓や扉を閉め切りがちになります。
牛舎を閉め切った状況では・・・
- 牛舎内と外の気温差により結露し、カビが発生。呼吸器病のリスク ↑↑
- 湿気が牛舎内にこもり、牛床も湿った状態となり、乳房炎のリスク↑↑
- 牛の糞尿から立ちのぼるアンモニアが溜まり、呼吸器病のリスク ↑↑
冬の換気ポイント!
トンネル換気の場合
- 換気扇の台数を制限して稼働させたり、インバータ付きの換気扇をゆっくり回転させるなどして、汚れた空気を排出しましょう(図1)。(※インバータ:モータの回転数を制御し、風量を調節する装置のこと)。
- 換気をしすぎると水周りが凍結するので、外気温に応じて換気扇の稼働時間を調節してください。
- 牛体に直接、風が当たることは防ぎましょう。冬の冷たい風が体に当たり続けていると、体温がどんどん奪われます。
図1 トンネル換気(冬季)
オープンリッジなど天井に排気口がある場合
- 天井に排気口があっても入気口(オープンイーブ)がなかったり、閉じてしまっていると牛舎内の空気が上手く排出
されません(図2)。 - 入気口がない場合は、窓や壁面のカーテンを開けるなどして換気しましょう。
図2 気温差を利用した換気(冬季)
備え付けの換気扇や天井の排気口がない場合
- 天気の良い日中には、南側に面した牛舎の窓や扉を開け、牛舎内の換気に努めましょう。
- 可動式換気扇を並べ、縦走換気(リレー換気)で空気を排出する方法もあります。
寒さで動きが鈍くなります。牛の突発的な行動に注意しましょう。
(この情報は、2018年2月に厚岸郡(厚岸町・浜中町)の農業者向けに発信したものです。)