今年(2018年)の牧草給与について パート2

今年(2018年)の牧草給与について パート2

 

食わせるための環境改善

 換気の促進(湿った空気の排出)

臭気と湿度は採食量に影響します。
搾乳牛の場合は気温がプラスであれば寒冷ストレスは大きく影響しません。新鮮な外気を入れて、湿度の高い空気を排出しましょう。
<フリーストール牛舎のポイント>
 側面のカーテンを開け、入気を確保する(図1)。FS.jpg

図1 フリーストール牛舎の空気の流れ「入気があって排気ができる。」

<繋ぎ牛舎のポイント>

  1. 窓・扉を開けると、温度差で外気が牛舎に進入
  2. 扇風機を回し、天井近くの湿った空気を排出TS.jpg

図2 繫ぎ牛舎の空気の流れ「窓開放と扇風機のコンビネーションで換気能率アップ」

牛が飲みたい水の確保

  牛乳の最大の成分は水です(牛乳の水分は約88%)。搾乳牛では1日に120L、乾乳牛でも60L以上の水を飲みます。牛が飲みたいときに飲みたいと思うよう、水槽・ウォーターカップの掃除を習慣にしましょう(写真1)。WC.jpg
写真1 ウォーターカップの草は取り除く
 

サイレージの水分が多いときは、給与量を増やしましょう。

水分の違いが乾物摂取量では大きな違いになります。

例を出すと、サイレージを50kg給与したとき

  • サイレージの水分 60%のとき  乾物給与量 50×40%=20kg
  • サイレージの水分 80%のとき  乾物給与量 50×20%=10kg
    水分20%の差が給与量では2倍もの差になります。水分を意識して、高くなれば、給与量(生重量)を増やしましょう。DM.jpg

写真2 生重1kg(1,000g)の水分と”かさ”の関係

牛は、毎日同じ量の草を食べるとは限りません。

食べないからと給与量を夏のまま少なくしていても、牛はもっと食べられるかもしれません。
食い込みのいい草の場合も残飼は5%程度でます。残飼が減れば、給与量を増やしてください。
また、残飼が増えた場合は、1日で急激に給与量は減らさず、2日ほど様子を見てください。)

来春までの飼料給与計画を立てましょう。

 今年の牧草の収穫量と給与開始からこれまでの消費量から、牧草が来年まで足りるか否か、計算しましょう。不足する場合は、早めに対処しましょう。

  • 2、3番草の併用
  •  外部からの購入bannka-sairo.jpg

図3 サイレージの在庫確認の例(イメージ)

 

家族みんなの「声かけ」で安全確認をしましょう。(秋の全国農作業安全確認運動展開中です。)

 

(この情報は、2018年10月に厚岸郡(厚岸町・浜中町)の農業者向けに発信したものです。)

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