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最終更新日:2019年8月27日(火)

今年の牧草品質を検証する

 チモシーの生育状況と生草分析結果から、令和元年度1番牧草の品質を検証します。

萌芽が早く、施肥時期も適切で収量増に繋がった

今年の牧草生育および収穫時期の特徴は以下のとおりです。 

(1)4月は高温と集中的な降雨で、土壌凍結は比較的速やかに抜けた。
(2)萌芽期は平年より早く、早期施肥が可能となり、収量に好影響(有穂茎数が多くなった)であった。
(3)生育期(5月)の高温が、チモシーの生育を早めた(表1)。
(4)降雨のない時期も、土壌水分はあった。
(5)出穂期に合わせて収穫を早めた農家・コントラクターも多く、晴天の中で収穫調製が進んだ。
(6)7月は降雨により収穫調製が進まなかった。

表1 本年の牧草生育

表1 

出穂期は8日間早く、6月中旬以降の栄養は低め

図1は、チモシー生育期間の生草分析結果です。栄養価の推移が例年より1週間早い傾向が見られます。昨年より繊維含量が高く推移しており、6月第4週ですでに刈り遅れ傾向の栄養価となりました。    
粗タンパク質は低い傾向が推定され、サイレージ給与の際は、MUNの変動を見ながら「大豆粕」や「バイパス蛋白」の追加を検討しましょう。

 

  

 図1

  図1 チモシーの栄養成分の推移


牧草の「繊維の質」から摂取可能量を予測する 


   粗飼料の分析項目では、消化性が高い繊維がOa、消化性が低い繊維はObとして分類されています。今年は6月下旬でObが63%を超えており、乾物摂取量の低下が予測されます(図2、表2)。
 

 図2

  図2 収穫期間のOa・Obの推移(令和元年生草分析値より)

  

  

    表2 Ob割合から推定される粗飼料の乾物摂取可能量(参考:よつ葉HP  もうかる酪農 五十嵐)

  

 Ob %

乾物摂取量 kg

 53

11.6

 57

10.5

 63

 9.0

    

サイレージ分析をおこない、給与方法に留意する

全体に良質サイレージが調製された年となりましたが、収穫が遅れた場合は、低栄養による乳量低下や疾病の増加に繋がる心配があります。
粗飼料の食い込み量の確認とサイレージの分析で、給与方法や補填する購入飼料を検討することが重要となります。

(令和元年8月 釧路農業改良普及センター本所作成) 

この情報は、2019年9月に標茶町・釧路町・弟子屈町の農業者向けに発出したものです。

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