北海道遺産

北海道遺産構想

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 次の世代へ引き継ぎたい有形・無形の財産の中から、北海道民全体の宝物として選ばれたのが「北海道遺産」です。
 北海道の豊かな自然、北海道に生きてきた人々の歴史や文化、生活、産業など、各分野から道民参加により選ばれた総計67件が北海道遺産に認定されています。(平成30年11月1日現在)

北海道遺産構想とは

 掘り起こされた宝物を地域で守り、育て、活用していく中から新しい魅力を持った北海道を創造していく道民運動が「北海道遺産構想」です。
 多くの北海道遺産には、北海道遺産に深く関わりながら活動する「担い手」の市民が存在し、官主導ではない北海道遺産構想の象徴となっています。
 北海道遺産は手を触れずに眺めるだけのものではなく、地域の中で活用しながら人づくりや地域づくり、観光促進をはじめとする経済の活性化につなげていくことこそが、この構想の最大の狙いでもあります。

  • 地域の宝物を掘り起こし、育成・活用する過程で地域づくりや人づくりを展開する
  • 自分が暮らすまちや地域への愛着と誇りを醸成する
  • 観光の促進をはじめ、地域経済の活性化へとつなげる

【参考】北海道総合政策部地域政策課のページ(北海道遺産)

 

北海道遺産第3回選定

北海道遺産第3回選定について、11月1日に新しく北海道遺産が公表されました。
 釧路管内では、標茶町の「北海道の集治監」、厚岸町の「蝦夷三官寺(国泰寺)」、鶴居村の「北海道の簡易軌道」の3件が新たに選定されました。 

釧路管内の北海道遺産

釧路管内では、(1)霧多布湿原(2)摩周湖(3)釧路ラーメン(※札幌、函館、旭川ラーメンと合わせ「北海道ラーメン」のひとつとして)(4)北海道集治監釧路分監(※樺戸、空知、網走、十勝と合わせ「北海道集治監」のひとつとして)(5)厚岸国泰寺(※有珠善光寺、様似等澍院と合わせ「蝦夷三官寺」のひとつとして)(6)北海道の簡易軌道が北海道遺産として認定されています。

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▲霧多布湿原

 湿原景観を構成するすべての要素が一望できる、学術的にも貴重な湿原。一部は「霧多布湿原泥炭地形成植物群落」として大正11年に天然記念物に指定され、数百種の高山植物が自生しています。春から秋にかけて咲く花々の美しさを楽しむことができ、「花の湿原」とも呼ばれています。また、タンチョウや白鳥など多くの野鳥も観察できます。地域では湿原保全のトラスト活動が積極的に展開されています。

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▲摩周湖

 阿寒摩周国立公園の原始の自然に囲まれた「神秘の湖」は世界有数の透明度と乳白色の霧の風景で知られています。流入河川も排水河川もありませんが、水位は一定しています。その景観は、北海道の湖沼と山岳の複合景観として最も代表的なもので、摩周湖および周辺環境の保全に向けた「摩周湖宣言」に集約される地域住民の取り組みは高く評価されています。

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▲釧路ラーメン

 細ちぢれ麺と魚介ベースのスープで、あっさりとした醤油味が基本。最近は豚骨などこだわりの味を持つ店も急増、食べ比べがオススメです。麺の細さは、「茹であげ時間を短くして、せっかちな漁師たちに早く提供するため、細麺になった」という説もあります。

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▲北海道集治監 釧路分監

 国内で早い時期に設置された集治監は、東京・宮城・樺戸・空知・三池・釧路の6か所で、そのうち、雄一創建当初の姿を保つ集治監庁舎です。1885年(明治19)年に標茶町に建設され、初期の西南戦争政治犯収容、後期に重大犯罪人隔離、北辺防衛と硫黄山開発など、北海道初の初期インフラ整備と地方文化形成を担いました。

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▲蝦夷三官寺(厚岸国泰寺)

 蝦夷三官寺とは、江戸幕府が1804年に現在の伊達市・様似町・厚岸町に建立した3つの寺院の総称です。目的は、蝦夷地で死亡した和人の葬儀とアイヌ民族への仏教布教で、背景には対ロシア政策として幕府による蝦夷地支配を示す狙いがありました。各寺には社寺文化遺産(国泰寺『日艦記』など)を見ることができます。

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▲北海道の簡易軌道

 1910(明治43)年に策定された15ヶ年計画「北海道第一期拓殖計画」において、「開拓不振の一大原因」は交通の不便さだったことから、1924(大正14)年から建設され、昭和10年代にかけて、路線は国鉄線から開拓地へ毛細血管のように伸びました。雪裡線・幌呂線(鶴居村営軌道)は延長47.3キロメートルと簡易軌道各線の中で最も長く、また、輸送量も大きかったことから、簡易軌道の代表的存在でした。

 

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