将来の木施業の取り組みについて
実践事業による将来の木施業の取り組み
鶴居村森林組合は、森林・林業再生プラン実践事業において「将来の木施業」に取り組みました。
導入までの経緯
・ 当初、組合が作成した実践事業計画では、欧州製大型ハーベスタ及びフォワーダを導入し生産性向上を図るが、施業方法は基本的には従来と同様定性間伐を計画。ただし林内機械作業の場合は列状間伐も検討。
・ 実践事業がはじまり、ドイツ・オーストリアフォレスターから「目標直径」を定めて優良木を集中的に成長させる「将来の木施業」が森林づくりの基本コンセプトとして提案される。
・ 実践事業の一環としてドイツ・オーストリア現地研修を行い、将来の木施業についても現地でドイツ・オーストリアのフォレスターから説明を受け、実施状況を確認した。
(ドイツ・オーストリア研修状況)
・ その結果、将来の木施業が、鶴居村の基本方針である「長伐期・大径木生産」と「長期的に安定した森林経営」に合致すること、釧路湿原の環境保全に有効な、水土保全を考慮した森林づくりであることが理解できました。
・ フォレスターからの提案、及びドイツ・オーストリアでの現地研修により、将来の木施業が鶴居村での森林づくり基本コンセプトとして有効であるものと認め、導入を決めました。
(オーストリアにおける将来の木施業)
取り組みにあたってのポイント
・ 現在カラマツの一斉林である森林を、将来の木施業により齢級構成の平準化を図る。
・ カラマツ伐採後の植栽についてもカラマツを予定。
・ 将来の木はカラマツの場合1haあたり100本が目安であったが、選木した結果100本では多いと思われたため、現地で再度検討し50本程度を目安に選木した(将来の木が多い場合、目標直径に達し主伐する時に「皆伐」状態になるため、それを避ける意味合いもある)。
・ 将来の木の目標直径は70cm。
現在の取り組み
・ 「将来の木施業」を導入したことにより、鶴居村森林組合の施業手法のひとつとして確立。
・ 村内の一般民有林所有者からの理解を得て、私有林において将来の木施業を実施(実践事業は村有林で実施)。