大好きな霧多布湿原のことをもっと知ってほしい。
20歳でUターンした見習いガイド
太田 愛梨さん
(浜中町出身/浜中町在住/Uターン)
春から秋にかけ約300種の花が咲く霧多布湿原。東京ドーム600個分に匹敵する広大なこの湿原を擁する浜中町の自然に心惹かれ、Uターンした20歳の女性がいると伺い、彼女が勤務する霧多布湿原センターにお邪魔してきました。「小さい頃から、ここで働くのが夢だったんです」と霧多布湿原をバックに笑うのは、太田愛梨さん。ネイチャーガイドになりたいという夢を語ってくれた太田さんの、浜中町での暮らしを伺いました。
- ・美しい自然がそばにある浜中町での暮らし
- ・20歳でUターンし、お客様に寄り添えるネイチャーガイドを目指す太田さん
- ・若い世代が活躍できる環境
ー浜中町にUターンした経緯を教えてください。
小さい頃から浜中町の自然が大好きだったんです。実家が昆布漁をしていて、その手伝いの合間によく兄弟と一緒に生き物を捕まえたり、花を摘んだりして遊んでいました。中学生の頃から霧多布湿原センターで働いてみたいという夢を持ち始めて、高校を卒業したら進学しようと思っていたのですが、諸般の事情で大学進学は断念せざるを得なくて……。
「高校を卒業した後、どうしよう?」と考えたとき、接客業をやってみたいと思い、一度釧路市の企業に勤めました。
ただ、私にとっては釧路市はかなり都会に感じました。浜中町に比べると、人がたくさんいて車通りも多い。とても便利ですし楽しかったのですが、浜中町の自然豊かな環境が少し恋しくなっていました。
もう一つ大きなきっかけは、釧路市で出会った人に「浜中町って名前だけは知っているけど、湿原があるの?知らなかった!」と言われたことです。「こんなに近い町のことなのに、全然知られていないんだ!」と衝撃を受け、「やっぱり私は霧多布湿原に携わる仕事がしたい」と思い、浜中町に戻ってきたんです。
浜中町に戻ってきたとき、より浜中町の自然の魅力に気づくことができ、帰ってきてよかったと思いました。
ーお住まいはどちらなんですか?
家族と一緒に、浜中町の琵琶瀬(びわせ)という海に面した地区に住んでいます。個人的には浜中町の中でも特に身近に湿原を感じられる地区だと思います。
ー浜中町ではどんなお仕事をされているんですか?
現在は霧多布湿原センターで、サポート業務を担当しています。まだ一人前のガイドではないので、先輩の話を聞いたり本を読んだりして、ガイドになるための勉強をしています。地元の小学生や中学生は、学校の授業で必ずと言っていいほど霧多布湿原センターに行くんですよ。
私も小さい頃から霧多布湿原センターにお世話になり、地元の自然について学んできたので、今度は自分が教える立場になれるように、しっかり勉強していきたいですね。
ー太田さんが思う、霧多布湿原の魅力とはなんでしょうか?
霧多布湿原って、自然を身近に感じられる場所なんじゃないかなと思っています。特に浜中町の人にとっては、思い立てばすぐ行くことができる場所なんです。湿原って少し怖かったり、何があるのかわからないというイメージを持たれている方もいらっしゃると思うんですよね。
霧多布湿原は、「ちょっと花を見に木道を歩いてみようかな」「夏になったらいろんな生き物が見れるかな」と、思いつきで散策できる貴重な存在だなと思っています。
ー浜中町での生活はいかがですか?
浜中町では、気を張らずにリラックスして過ごせています。
浜中町に住んでいると、全員とは言わないまでも町中に知っている人が多くて、道ですれ違ったときに声をかけてもらえるのがホッとしますね。それから、小さい町ならではだと思うんですが、年代が違う近所のおじいちゃんやおばあちゃんとでも世間話での共通の話題が多いんです。
家族や友人だけではなく、周りの人との距離感が近くて、私にとっては住みやすいんですよね。
ーこれから浜中町でやってみたいことはありますか?
ただ自分が知っている浜中町のことを押し付けるだけのガイドではなく、話を聞きに来てくれた方に寄り添えるようなガイドになりたいです。せっかく身近に恵まれた環境があるので、自分ももっと浜中町のことや霧多布湿原のことを勉強したいですし、近くに住んでいる人にこそ、霧多布湿原の魅力を伝えていきたいです。
ーこれから浜中町への移住を検討している方に、一言お願いします。
まだまだ浜中町や霧多布湿原の情報発信についてはできることがたくさんあると思うので、豊富な素材を活用して、SNSなどでどんどん拡散できればと思っています。また、私も地元の先輩に支えられて霧多布湿原センターで働くことができているので、若い世代が活躍できる場がある町だと思います。
浜中町で情報発信活動をやってみたい方、私と同世代の方、ぜひお待ちしております!