今年も1番牧草の収穫時期が近づいてきました。収穫の前に確認しておきたい点をまとめました。
1 収穫時期について
チモシーの刈り取り適期は、穂ばらみ期から出穂期で、日数が経過するほど量は増えますが、栄養分は減っていきます(図1)。
図1 刈取時期と収量、栄養分の関係
牧場経営における必要量と栄養分を考えながら、刈取時期を計画しましょう。
2 刈り取り高さについて
1番牧草の刈り取り高さは、牧草の再生や分げつ数と密接に関係しています。収量を確保しつつ牧草の再生を良好にするために、牧草の刈り取り高さは10cmが奨励されています。
モアコンの刈り取り高さを10cmに設定するには、カッターバーの調整(角度調整、図2、写真1)とフローティングの調整(高さ調整、図3、写真2)が必要となります。
各メーカーが推奨する方法でカッターバーの調整やハイスキット(ソリ)を装備しましょう。
写真1 カッターバーの高さ調整(角度調整)を行うハンドル部分(メーカーにより異なります)
写真2 ハイスキットの設置によるフローティング(高さ)の調整
3 高刈りの効果
高刈りすることで分げつ数が増え(写真3)、2番草の再生が早まり、翌年のチモシー割合の維持にも繋がります。
また、草地からの異物混入防止にもなります。
写真3 刈り取り高さの違いによる分げつ数の差
この情報は2023年5月に地域(標茶町、釧路町、弟子屈町)の農業者向けに発出した技術情報です。