自然災害は、いつ発生するかわかりません。営農への被害を最小限にするために、普段からの備えが大切です。今回は「停電」と「断水」についての備えと対策をまとめました。
「停電」に対する備えと対策
◎発電機を設置している場合
平常時でも年2回程度は動作や配線を確認し、実際に発電機で搾乳するなど、停電時にすぐに動かせるようにしておきましょう。
◎発電機を設置していない場合
農場の必要電力量を把握しておき、レンタル会社の所有状況を事前に確認しておきましょう。発電機を接続するための配電盤の設置も必要になります。
また、地域内で共同利用している場合は、停電時の利用計画を立てておきましょう。
*災害における酪農危機管理対策マニュアル(北海道農政部)より引用)
「断水」に対する備えと対策
◎緊急時に使う水の常備
水の使用量は経産牛60頭規模で、搾乳の際に必要な水と合わせて、1日約6,500㍑と言われています。必要量を計算して非常時に備蓄できるよう、大型ポリタンクや中古のバルククーラーなどを用意しておきましょう。
*災害における酪農危機管理対策マニュアル(北海道農政部)より引用)
自然災害が発生した場合
万が一、自然災害が発生した場合は、まず自分の身の安全と牧場関係者の安全確認をしてから、作業に取り掛かりましょう。
また、停電時は搾乳機器を最優先に、稼働する機器の優先順位を決めて、必要最小限の機械力で作業しましょう(図1)。
図1 電力が必要な機器の稼働優先順位の例
(畜産経営の停電対策(宗谷農業改良普及センター)より引用
近年、自然災害が頻発しています。今一度、備えと対策を確認しましょう。
この情報は2023年9月に地域(標茶町、釧路町、弟子屈町)の農業者向けに発出した技術情報です。