子牛の適温域は13℃~25℃であり、寒さだけではなく、夏の暑さにも注意する必要があります。
今年の夏に向け、地区内で取り組まれている日よけ事例についてご紹介します。
〇テントシートの事例
テントシートをカーフハッチに掛け、地面からの熱や日光の照り返しを受けやすい、子牛の高さで温度を測定しました(写真1)。
写真1 テントシートで日陰を作る
〇ブルーシートの事例
比較的安価なブルーシートを使い、ビニルハウスないハッチに対して日陰を作った事例です。測定時の屋根内側と外側の表面温度は、約5℃でした(写真2、3)。
写真2 ブルーシート内側
写真3 ブルーシート外側
〇寒冷しゃ・遮熱シートの事例
写真4は、ビニルハウスの上から寒冷しゃを張り、直射日光を防いだ事例です。
写真5は、寒冷しゃでは防ぎきれなかった直射日光への対策に、遮熱シートを併用した事例です。
2つの事例の内側の表面温度を測定すると、10℃の差がありました(写真4、5)。
写真4 寒冷しゃを張り日光を防ぐ
写真5 寒冷しゃと遮熱シートの併用
〇注意点
日よけ対策と同時に、換気が重要です。開口部を設け、空気の流れを作って施設内の温度・湿度の高い空気を乾いた外気と入れ替えましょう。
今回紹介した資材は、それぞれ価格が異なります。導入の際は、予算や目的に合ったものを選びましょう。
泌乳牛への暑熱対策についても現在資料を作成中です。
詳しくは、普及センターへのご相談ください。
この情報は2024年12月に地域(弟子屈町、標茶町および釧路町)農業者向けに発出した技術情報です。