ほ育牛の飼養環境

 

 

ほ育牛の飼養環境


 

 

ほ育牛の飼養環境 

 

 

ほ育牛が、分娩を経て搾乳牛となってしっかり稼げる牛になってもらうためには、病気にならないように健康に育ってもらう必要があります。体調を悪くした牛は、手間がかかり、その後の成長や授精が遅れるなど農場全体のデザインにも影響を及ぼします。
  健康な後継牛確保に向け、ほ育牛の飼養環境を考えてみましょう。

 

 1 乾燥した清潔な飼養施設

◆ハッチやペンは牛が入る前に十分洗浄し、石灰塗布などの消毒、乾燥したものを使いましょう(写真1)。

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写真1牛の入れ替え時には消石灰で消毒

 
◆ハッチやペンは排水性が良く、雨水などが集まりにくいように火山灰などを敷いて一段高くなっていることが理想です(写真2)。 

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写真2ハッチの設置は一段高いのが理想 

 
◆ふん尿などで湿った床に寝ざるをえない牛は体を冷やして下痢をしたり、汚れた環境は病原体の温床となり健康な牛の飼養環境とは言えません。前膝、後肢、お腹周りが汚れる前に敷料を交換しましょう(写真3)。敷料の継ぎ足しだけでは、床近くのアンモニアや、ハエの発生を防ぎきれないので交換を基本とします。 

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写真3牛体が汚れる前に敷料交換
(この場合は前膝の汚れ) 

 

2 よどんだ空気、暑い、寒いはストレスです 

    ほ育牛の健康には栄養管理と共に、飼養環境によるストレスを与えないことも重要です。

(1)換気
 ふん尿からのアンモニア、高い湿度や細かいホコリなどを含んだよどんだ空気ではなく、新鮮な空気となるよう空気を動かすことが大事です。

(2)暑さのストレス
 夏場は窓を開放したり、換気扇を利用します。遮光ネットで直射日光を避けるなどの対策も有効です。いつでも飲水できることも重要です。

(3)寒さのストレス
 濡れている牛体、すきま風が直接あたる、冷たいコンクリートの牛床に直接寝る、などは注意が必要です。  

 

3 観察は一日3回 

  ほ育牛の不調は、早期発見、早期治療を心がけましょう。早い発見のためには、日頃の観察が重要です。ほ育牛の体調の変化は突然起こることも良く聞きます。最低、朝、昼、夕の3回はチェックしたいものです。

◆チェックポイント
(1)ふんの状態(色、形状)
(2)食欲(ミルクの飲み方、スターターの食い込み)
(3)耳の垂れ、目やに、目のくぼみ(写真4)、鼻鏡の乾き、鼻水
(4)体温(39.5℃以上あるかどうか)

 

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写真4目のくぼみ(上)、目やに 

 

 

 

 

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