敷料について考える~おが粉の衛生対策~

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敷料について考える
~おが粉の衛生対策~ 

 

 

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昨年8月、普及センター管内のA農場の方が、「大腸菌性乳房炎に罹った牛が死んでしまった」と話してくれました。
 この時期は暑さと降雨(8月は平年に比べ344%)で湿度が高まり、乳牛は乳房炎に罹りやすい環境であったと考えられます。昨年を振り返ると、環境性乳房炎の一つで、重篤な症状になる大腸菌性乳房炎発症率は7~9月に高かったことがわかりました(図1)。

 

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図1 大腸菌性乳房炎の割合(H28年4月からH29年3月まで、
共済組合釧路西部事業所調べ) 

 
 これからの季節は、乳房炎対策として敷料の衛生度を特に高める必要があります。
 そこで今回は、敷料として広く使用されているおが粉の衛生対策について紹介します。 
 

おが粉の細菌数の実態 

 おが粉は扱いやすく、保水性・吸湿性に優れていますが、粒子が小さいために細菌が増えやすいという欠点があります。
 根室農業改良普及センターで実施された試験結果によると、おが粉に消石灰を5%混合すると、3日目までpHは11を上回り、大腸菌群数はゼロに抑えられました。この結果から、殺菌効果は3日間持続すると考えられます(図2)。 

 

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図2 消石灰混合後のpHおよび大腸菌群数の推移
(H29年根釧農業新技術発表会:根室農業改良普及センター発表) 

 
現地事例 

 B農場では、牛床に使用するおが粉へ、消石灰を混ぜています(写真1)。おが粉の重量は図3を参考にすると、重量比5%以上混合されていました。 

 

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写真1 一日使用するおが粉に消石灰を混ぜて翌日牛床に散布 

 

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図3 混合する消石灰量の目安
(H29年根釧農業新技術発表会:根室農業改良普及センター発表)  

 
 そこで、未使用おが粉の細菌数を調査したところ、乳房炎に感染する可能性が百万cfu以上の細菌数が見つかりました(写真2)。しかし、消石灰を混ぜたことで細菌数は3日後までゼロであることがわかりました(写真3)。 
 

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写真2 未使用おが粉の細菌数 

 

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写真3 消石灰混合3日後の細菌数 

 

   ただし、牛床に残っていたおが粉には、使用前と同程度の細菌数が見つかったことから、乳房炎の予防には牛床を消毒する必要もあると考えられます。
 おが粉を敷料に使用している農場で、乳房炎にお悩みの方は、是非、消石灰の混合をご検討ください。ただし、消石灰の混合量が多すぎると乳頭の荒れを助長しますので、混ぜる量に注意してください。

 

 

 

 

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