農作業事故に注意しましょう
釧路管内は、死亡事故は少ないものの、北海道内で農作業事故が最も多い地域です。事故を減らすための行動を日頃から意識することが重要です。
1 事故動向について
釧路管内の千人あたりの事故件数は全道の3倍以上にのぼります。中でも標茶町は特に発生件数が多くなっています(図1)。
2 事故発生月について
標茶町・弟子屈町は11月~3月、5月~7月の期間で事故発生割合が高く、特に3月に多く発生しています(図2)。
3 事故発生の多い作業内容について
これからの時期に事故発生が多くなる作業(図3)には特に注意しましょう。
1月:給餌、飼養管理全般の事故が多い
2月:搾乳の事故が最も多く、牛の捕捉・保定、哺乳・哺育の事故が他の月より多い
3月および年平均:搾乳、牛の移動の事故が多い
4 事故の対策
(1)搾乳編
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必ず牛の体に触ってから牛の間に入る
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牛に近寄る前に声をかける、牛をよく見る
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初産牛の頃から馴らす
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怒鳴ったり、たたいたりしないように気をつける
(2)牛の移動編 -
手にロープを巻き付けない
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牛が嫌がるほど追い立てない
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慌てて無理に引き留めない
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牛の進行方向に立ち入らない
(3)環境編 -
石灰などをまいて通路や牛床を乾燥させる
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長靴の靴底のミゾがすり減ったら取り替える。安全靴を使用する
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牛舎内や周辺を明るくする
(4)その他 -
加齢による体力・判断力の低下に注意→とっさの動きに対応しきれないため、無理をしない
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子牛から馴致する→家族で牛の扱いを統一する
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慣れや油断、背後に注意する
農作業事故ゼロで「楽農(らくで、たのしい酪農)」を目指しましょう