放牧終了後の飼料給与について

放牧終了後の飼料給与について

 

1 浜中町の乳成分の傾向

 図1は、2016年の浜中町乳検から見た乳蛋白質率とMUNの月別推移です。

 浜中町内の乳成分は、放牧期間(5~9月)は乳蛋白質率が低く、MUNが高めに推移し、9~10月を境にMUNが11mg/dL前後に落ち着き、乳蛋白質率が高くなる傾向にあります。seibunn.jpg
                 図1 平成26年浜中町の乳蛋白質率とMUNの推移

 一般的にサイレージや乾草は、放牧草と比べ蛋白質(CP)が低い傾向にあります。効率的な生乳生産のため、乳成分をチェックし、給与飼料全体の蛋白質やエネルギーの量とバランスを調整しましょう。

2 乳蛋白質率とMUNの関係

 “乳蛋白質率”は飼料中のエネルギー(NFC等)、“MUN”は飼料中の蛋白質(CP)の充足が反映します。
どちらも高くても低くてもよくありません。両者のバランスが重要です。バルク乳の場合、乳蛋白質率は3.2~3.4%、MUNは10~14の範囲内にあるとバランスは良いです(図2)。

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                  図2 乳蛋白質率とMUNの関係と対応例

 

3 飼料中のエネルギーと蛋白質の調整

(1)まずは、ここをチェック・・・粗飼料の給与量は十分ですか?

 飼料給与の基本は、乾物摂取量を最大にすることです。粗飼料が不足している中で飼料の栄養濃度を調整しても、乳生産には反映しません。腹の張りや乳脂率(目安3.6%以上)も観察した上で、飼料中の蛋白質と、エネルギーのバランスをとりましょう。

(2)乳蛋白質・MUNの調整例

図2を参考に、飼料中のエネルギーと蛋白質を調整しましょう。

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         写真1 「まずは、腹一杯食べることから」

これからは、寒さで体が固くなります。つまずき・転倒に注意しましょう。

(この情報は、2017年11月に浜中町の農業者向けに発信したものです。)

 

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