牛舎の飼養環境を“夏モード”に切り替えましょう

牛舎の飼養環境を“夏モード”に切り替えましょう

 図1,2は、昨年の厚岸町・浜中町の損失乳量の月別推移です。気温の上昇に伴い、損失乳量の上昇がみられます。放牧~舎飼への切り替え、併給飼料の切り替えに加え、暑熱の影響がでているかもしれません。
 春は、人間にとっては朝晩寒くても、牛にとってはもう十分暖かい時期です。牛舎の飼養環境を”夏モード”に変更して、牛が快適に過ごせるようにしましょう。

※ 損失乳量:乳房炎により減少したと体細胞数をもとに推定した乳量

 

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図1 厚岸町の損失乳量の月別推移

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図2 浜中町の損失乳量の月別推移

 

ホルスタインの適温域

表1 ホルスタインの適温域(℃)

キャプション
 

ホルスタインの適温域(℃)

 泌乳牛

 0~20

 育成牛

 4~20

 哺乳牛

 13~25

【出所】「乳牛管理の基礎と応用(2012改訂版)」(2011) 株式会社デーリィ・ジャパン社

飼養環境“夏モード”への留意点

(1) 換気

 
 5月に入ると、育成牛~泌乳牛の場合、牛床が乾燥していれば、寒冷の心配はいりません。窓・カーテンを開けて、新鮮な空気を取り込みましょう。
 哺乳牛の場合、朝晩は寒く温度調整が難しい時期ですが、こまめに調整し、新鮮な空気を入れて、臭気がこもらないようにしましょう。

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写真1 ハーフハッチ上部の通風口を開放

(2) 給水


 泌乳牛の飲水量は、乳量の3~4倍(100~120L)です。気温の上昇により、さらに飲水量も増大します。一方、気温の上昇は、水の腐敗も早めます。牛が飲みたいときにきれいな水を提供できるよう、水槽・ウォーターカップに入った残飼の除去・定期的な清掃(ぬめり取り)を行いましょう。

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写真2 ウォーターカップをきれいにしましょう

(3) 飼料給与


 牛は、涼しい時間帯に採食する習性があります。牛が夜間にも食えるよう、給餌量・回数、掃き寄せ回数を調整しましょう。また、残飼の変敗が気になり始める時期です。飼槽の清掃、TMRの調製、サイレージの給与の回数分割など早めに対応しましょう。

運転初心者が増えてくる時期です。公道走行には、気をつけましょう。

この情報は、2019年5月に厚岸郡(厚岸町・浜中町)の農業者向けに発出したものです。

 

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