融雪剤施用で春作業を順調にスタート
3月に入り、日も長くなって春の訪れを実感してきました。今月は、融雪剤の効果的な施用方法を考えていきます。
1 融雪剤施用のメリット
ほ場乾燥が早期化するので
1 施肥が早く可能に → 萌芽期の施肥で牧草の生育促進を図れる(図1)。
図1 施肥時期と1番草収量
2 放牧の早期化を図れる。
3 耕起が早く可能に → 飼料用とうもろこしの栽培日数が確保できる。
2 融雪剤の効果は
平成30年に釧路東部地域7箇所で、融雪剤施用の有無による融雪の違いを調査しました。
写真の木札の右側が融雪剤を撒いた区画、左側が融雪剤を撒かなかった区画です。
3月12日(試験区設置)
3月13日(1日目)
3月14日(2日目)
※写真は、釧路太田広域活動保全組織提供
施用の有無による融雪の効果ははっきりしています(図2)。
図2 融雪剤施用の有無と融雪の違い
(平成30年) 釧路東部地域7箇所平均
【提供】釧路太田広域活動保全組織
3 融雪剤の施用時期は
- 日中の最高気温がプラスで、平均気温が-3℃以上
- 施用後20cm以上の降雪が見込まれない。 ことが目安です。
↓
厚岸町・浜中町ですと、3月12日ころになります。
4 融雪剤の施用方法は
- 施用量は、40~60kg/10a ※防散融雪炭カル(カーボンンブラック入り防散炭カル(アルカリ分50%))の場合
写真 カーボンブラック入り防散炭カル
カーボンブラック入り防散炭カルですと、アルカリ分が粒状炭カルと同じですので、土壌の酸度矯正にもなります。
- 「吹き溜まり」、「防風林の際」は確実に散布しましょう。
- 撒くときムラがあってもOKです(図3)。
図3 融雪剤の撒き方(イメージ)。
エンジン始動前に周囲を確認 春の農作業安全確認運動がスタート(3月1日~5月31日)
この情報は、2020年3月に厚岸郡(厚岸町・浜中町)の農業者向けに発出したものです。