令和2年の気象経過と飼料作物生育経過

令和2年の気象経過と飼料作物生育経過

  令和2年釧路中西部管内の気象経過と飼料作物生育経過を振り返りましょう。

 

 

気象経過

 

 

 令和2年の融雪期は3月13日と早く、4月の気温は平年を下回り、日照時間・降水量は平年並みで推移した。
 5月の気温は平年を下回る時期もあったが平年より高く、日照時間は下旬で多く、降水量は平年以下であった。
 6月は高温で推移し、日照時間は上旬以降は募照、降水量は平年以上であった。
 7月の気温は上旬が高く以降は平年並み、募照・少雨で経過した。
 8月は高温で経過、日照時間は中旬で多く、降水量は少雨で経過したが下旬にまとまった降雨があった。
 9月は気温は平年より高く、募照で、降水量は中・下旬で平年を上回る降水があった。
 10月は気温は平年より高く、日照時間も平年より多く、降水量は平年より多かった(図1)。

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牧草

1番草の生育

 令和2年は融雪も早く萌芽は平年より4日早かった。萌芽後の生育は平年並みので推移したが、5月下旬以降の気象により出穂は平年より2日早かった。

1番草収穫作業

 1番草収穫は平年より4日早く始まったが、収穫終わりはほぼ平年並みに終了した。

2番草の生育

 募照・少雨の影響により平年より遅れて推移したが、8月の気象により平年並みとなった。

2番草収穫作業

2番草収穫は平年より9日早く始まったが、個人による収穫面積が多いことから収穫終わりは平年並みとなった。

収量

  収量は年間生総重で平年対比97%、1番草で92%、2番草で107%となりました。

サイレージ用とうもろこし

耕起・は種作業

 4・5月は降雨も少なく耕起・は種作業が順調に進み播種終わりは平年より5日早かった。

生育・登熟

 出芽はは種後の低温もあり平年並みとなった。出芽後の生育は6月は気温もあり順調な生育で推移したものの、7月に入り平年並みの生育状況に戻ったものの、8月の気温の上昇により雄穂抽出期は3日、絹糸抽出期は2日それぞれ平年より早く、更に登熟も早まり、乳熟期4日、糊熟期6日、黄熟期7日とそれぞれ平年より早かった。

収穫作業

 登熟が平年より早かったことから収穫作業も平年より5日早く始まり、作業も順調に進み平年より5日早く終了した。

収量

 収量は平年対比で生総重105%、乾物総重113%、推定TDN収量116%となりました。

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最後に

 令和2年度は、牧草収量は少なかったものの、サイレージ用とうもろこしは豊作の年となりました。
 気象をコントロールすることはできませんが、作業スケジュールを作成し、早めに準備を行い、作物の生育状況、ほ場状況を確認し、農作業安全で作業を進めていきましょう。

(令和2年12月作成)

この情報は、2021年1月に釧路中西部支所が地域の農業者向けに発出するものです。

 

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