牧草地の春施肥は萌芽期にしよう
(1)なぜ萌芽期に施肥するの
チモシーは、気温が5℃以上になると生育を再開します。この時期(萌芽期)に施肥することで有穂茎(穂が出る茎)が多くなり、1番草収量が増加します。
(2)萌芽期に施肥する効果は厚岸でも実証済み
昨年、厚岸町内の同一ほ場内で施肥を4月18日、5月1日、5月11日の3回に分け、萌芽期施肥の効果を検証しました(写真1)。
施肥を萌芽期近くに行うほど1番草収量が高まることが厚岸町内でも実証できました(図1)。
写真1 萌芽期施肥実証ほの設置(令和2年4月18日設置 厚岸町)
図1 萌芽期施肥実証ほの1番草収量(令和2年 釧路農業改良普及センター釧路東部支所調べ)
(3)釧路東部地域のの萌芽期っていつ
経年草地では、一見枯草ばかりと見える場合でも、枯草の下ではしっかり萌芽しています(写真2)。

浜中町・厚岸町の過去3カ年の萌芽期は表1・2のとおりです。
表1 浜中町の萌芽期
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萌芽期 |
2018年(平成30年) |
4月23日 |
2019年(平成31年) |
4月22日 |
2020年(令和2年) |
4月25日 |
表2 厚岸町の萌芽期
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萌芽期 |
2018年(平成30年) |
4月23日 |
2019年(平成31年) |
4月20日 |
2020年(令和2年) |
4月24日 |
(表1・2とも釧路農業改良普及センター釧路東部支所調べ)
(4)肥料を撒くタイミングは
牧草が萌芽期に肥料を吸える状態にあることが理想です。ほ場が乾き、トラクラーが入れるようになったら、肥料を撒き始めましょう。
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この情報は、2021年4月に厚岸郡(厚岸町・浜中町)の農業者向けに発出したものです。