釧路北部地区における暑熱対策事例をまとめました!
今年も暑い夏がやってきます。暑さをどう凌ぎ、牛を健康に飼うのか、皆さんの取り組み事例を紹介させていただきます。
牛舎屋根の銀塗装
A農家では、牛舎の屋根を赤から光を反射する銀色に変更。業者に任せないで、コストを下げました。(写真1)
屋根を銀や白に塗り光の反射割合を増やすことで温度上昇を防げます。
実施した結果、「以前より断然涼しい」と話していただきました。
写真1 牛舎屋根の銀塗装
放牧地の避陰林の設置
牧区のレイアウトで、放牧地の複数牧区がある真ん中に避陰林を設置、暑いときに牛が日陰に逃げ込むことができます。
写真2 放牧地の避陰林
キング式牛舎の換気扇の設置
キング式牛舎の2階部分のスペースに換気扇を6機設置しています(写真3)。対尻式のつなぎ牛舎ですが、牛舎両側面の窓3ヶ所ずつを半解放し処理室扉を閉鎖することで、牛の鼻面に新鮮な空気を流しています。
牛舎の風速を2m/秒確保することで、牛の体感温度をおよそ8度低くすることができました。
写真3 トンネル換気
暑熱ストレスの判断には
暑熱ストレスの判断に気温と湿度を用いた「不快指数」があります(表1)。当地域は9月上旬まで不快指数が高い傾向です。ヒートストレスメーター(写真4)で不快指数をチェックし暑さを乗り切る対策をとりましょう。
表1 乳牛の不快指数(THI)
写真4 ヒートストレスメーター(EMPEX) THIが一目でわかる
(令和3年6月作成)
この情報は、2021年6月に本所が地域(標茶町・弟子屈町)の農業者向けに発出したものです。