今年は暑い!暑熱対策について

今年は暑い!暑熱対策について

1 今夏(2021年)の気温と今後の予測 

 浜中町・厚岸町も、7月中旬から平年より暑い状態が続いています(図1)。
8月3日 釧路地方気象台発表の2週間予報でも、8月16日までは10年に1度の厳しい暑さが予想されています。
乳牛は気温24℃を超えると乳量減少や受胎率低下など、暑熱によるストレスが出てきます

 

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図1 最高気温の推移(太田アメダス)

2 牛はこういうとき暑さを感じています。

 次のような行動や状態がみられた時は、暑熱ストレスを受けていることが予測されます。適切な対策をとりましょう。
 

  • 採食量が減る。
  • 排尿回数が減る。
  • 飲水量・回数が増える。
  • 呼吸数が増える。
  • 体温が39.2℃以上

3 湿度が高い浜中町・厚岸町は暑熱対策がより大事 

 同じ気温でも、湿度が高い方がよりストレスを感じます(図2)。浜中は道内でも屈指の高湿度地帯であり、他地域より気温が低くても、牛が感じている暑熱ストレスは気温が高い地域と変わらないかもしれません (図3)。

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図2 気温・湿度と暑熱ストレスの度合い

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図3 今年の気象台・測候所別の湿度

4 暑熱対策

対策 実施方法
牛舎内の温度を下げる。

窓を取り外す。

陰圧換気を利用し、空気を入れ換える。

飲水量を確保する。 パドックやフリーストール牛舎の通路に臨時水槽を設ける。
良質な粗飼料を給与する。 今年の早刈り1番草など繊維質(NDF)の低い草を給与する。
夜間給餌を実施する。

涼しい時間帯に食わせる。

夜間に放牧する。

常に新鮮な飼料を給与する。 給与回数、掃き寄せ回数を増やし、採食意欲を刺激する。
牛の体温を下げる。

牛に直接風を当てる。

すだれ、カーテンで牛舎内に入る日光を遮る。

飼料の食い止まりを防止する。

(乳脂率の低下は、ルーメンアシドーシスのサインの1つです。)

重曹 100~200g/頭/日 給与する。

臨時飼槽・水槽の例

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 ギ酸のタンクを活用し、簡易飼槽を設置
<使用例>
 塩や重曹を入れて・・・自由採食
 水をはり・・・水槽の増設

の情報は、2021年8月に厚岸郡(厚岸町・浜中町)の農業者向けに発出したものです。

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