草地更新時の心土破砕(サブソイラ施工)について

1番草収穫後の草地更新の場合、播種時期となる7~8月の気象は安定しません。過去7年の経過をみても、雨が最も多かった年と少なかった年で8倍以上の開きがあります(図1)。
牧草地は、長年栽培していると土が硬くなり、透水性(水はけ)が低下します。プラウで耕起よりも深い地点まで軟らかくするには、サブソイラの施工が有効です。
草地更新の安定的の行うためにも更新時は心土破砕(サブソイラ施工)も併せて行いましょう。

7~8月の降水量

図1 7~8月の降水量

(1)心土破砕による土壌膨軟化について

昨年に引き続き、本年も心土破砕して草地更新をしたほ場の更新前後の土壌硬度を計測しました。
昨年同様、プラウが届かない地下40cmより深い地点でも土壌が軟らかくなっていました(図2)。

心土破砕施工前後の土壌硬度(浜中町内6ほ場)

図2心土破砕施工前後の土壌硬度(浜中町内6ほ場)
更新前2021年5月10日計測
更新後2021年10月26日計測
JA浜中町、釧路農業改良普及センター釧路東部支所調べ

(2)心土破砕のかけ方

その1もともと排水性が良かった、若しくは暗渠があるほ場を選びましょう。

排水が悪いほ場は、暗渠も併用するとよりサブソイラ施工による透水性向上の効果が高まります。

その2既存の暗渠の深さに注意して

既存の暗渠を掘り上げないよう、深さに注意しましょう。

その3 暗渠にクロスして施工

ほ場の形状や傾斜が許せば、図3のように暗渠と垂直にクロスするようにサブソイラは施工しましょう。そうすると、暗渠への排水効果が高まります。

暗渠の方向とサブソイラの施工方法

図3暗渠の方向とサブソイラの施工方法

その4 ほ場が乾いたときに施工

ほ場は湿気っていると、かえって土を固めたり、練り返してしまい、逆効果になります。ほ場が乾いているときに施工しましょう。

この情報は、令和4年1月に厚岸郡浜中町の農業者向けに発出したものです。

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