我が農場の生乳を加工したい

我が農場の生乳を加工したい

アイスクリームやチーズなどを作って味わうことは、酪農家の喜びのひとつです。将来これを販売して6次産業化に取り組みたいと夢を描く機会があります。
そこで実際に取り組むときに必要な点に触れてみます。

6次産業化とは

第1次産業の生産物を加工・販売し、所得(収入)の向上を目指すことです(図1)。

(図1)6次産業化の模式図

(図1)6次産業化の模式図

まず構想を整理

乳製品に限らず農畜産物を加工・販売したいときは、考えていることを整理することから始めます。これは、具体的に計画を立てる前の重要なポイントです。次の項目を書き出してみましょう(表1)。

(表1)整理する項目

(表1)整理する項目

(1)何のためにやりたいか
(2)何を製造・販売するか
(3)いつ始めるか
(4)製造技術はどこで習得するか
(5)加工・販売は誰が担当するか
(6)施設は新築か改築か
(7)製造の頻度と量はどうするか
(8)資金の調達はどうするか
(9)販売先の目処はあるか

各種法律や関係団体への確認と手続き

構想から具体的に計画を立て、食品を製造し、消費者へ販売する場合は、関連する法律や関係団体への確認等の手続きが必要になります。
牛乳・乳製品の場合の主な手続きや確認事項などは、次の通りです(表2)。

(表2)主な法律・確認・手続き

(表2)主な法律・確認・手続き

食品を製造・販売する上で必要な制度

令和3年6月からすべての食品営業事業者は「HACCP」の考え方を取り入れた食品衛生に取り組むことが制度化されました。
厚生労働省等による手引き書などを参考に、衛生管理の計画を立て実施する必要があります。

経営の向上を目指して

北海道による6次産業化の調査をみると、黒字化までに時間を要するのが現状です(図2)。

(図2)6次産業化取組から黒字までの年数

(図2)6次産業化取組から黒字までの年数

目的を明確にして、基盤となる酪農経営の状況を十分に分析し、将来の姿も視野に入れて取り組むことが大切です。

(令和3年8月中西部支所作成)

カテゴリー

釧路農業改良普及センターのカテゴリ

cc-by

page top