子牛の寒冷対策

子牛の寒冷対策

子牛が寒冷ストレスを受け始める温度は?

子牛は親牛と比べて、皮下脂肪や被毛が少ないため、寒さの影響を受けやすく、下臨界温度である9℃を超えると寒冷ストレスを受け始めます(表1)。10月下旬から11月にかけて気温も下がり始めます。冬に向けて早めの寒さ対策を行いましょう。
(※下臨界温度とは、寒冷ストレスにより、熱生産量が増え始める温度のこと。)

乳牛の下臨界温度

子牛を寒さから守るための工夫

(1)ネックウォーマー&カーフジャケット

ネックウォーマーは、市販されている人間用のもので大丈夫です。カーフジャケットを着せることで、体からの熱放出を防ぎ、子牛の消耗を少なくすることができます(写真1)。

カーフジャケット

(2)ペンに屋根や小屋を設置する

建物の中では、暖かい空気は上へ逃げて行ってしまいます。そのため、ペンに屋根や小屋を置くことで、子牛がすき間風や寒さから逃げられる場所を作ってあげることが大切です(写真2)。

暖かい空気がたまる場所

(3)敷料をたっぷり敷く

冷たいコンクリートの床や凍結した土は、子牛のお腹を冷やす原因となります。敷料をたっぷりと敷き、底冷えを防止しましょう(写真3)。敷料が糞尿で濡れると子牛も濡れてしまい、逆効果となるので、スノコを活用して乾燥させましょう。

乾いた敷料を敷く

(4)湯たんぽを置く

60~80℃のお湯を入れたポリタンクをハッチ内に置くことで、ハッチ内の温度や湯たんぽに触れた子牛の体温を上げる効果があります。子牛が湯たんぽに触れることに心配があれば、敷料や布などで覆えば安心です。

寒冷対策をやめるタイミング

4月を過ぎると昼間の気温が10℃を超え始め、寒い時期も終わりだと感じるかもしれませんが、最低気温では5℃以下の時期が5月まで続きます(図1)。子牛の適温域は13~25℃です。1日の寒暖差で下痢や肺炎を起こさないように寒冷対策をやめるタイミングを決めましょう。子牛にとってはまだまだ寒い時期かもしれません。

平年値の推移

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