バケットミルカーの衛生管理

バケットミルカーの衛生管理

バケットミルカーの衛生管理

バケットミルカーは初乳や病気の牛の乳を搾る際に使用されます。搾った初乳は子牛に給与されます。そのため、分娩直後の牛の乳房炎や子牛の下痢を防ぐためにはバケットミルカーを清潔に保つことが必要です。
洗浄不足は、乳石などの頑固な汚れを作り、器具内の細菌を増やす原因にもなります。洗浄方法について改めて確認してみましょう。

ミルカー洗浄の流れ

基本はパイプラインミルカーの洗浄手順と同様で、毎回のアルカリ洗浄と3~4日に1度の酸洗浄が必要です(図1)。
牛乳の成分の大半は水分なので、水で洗い流せますが、脂肪やタンパク質は水では洗い流せないため、アルカリ洗剤を使用します。また、乳石を作る原因となるカルシウムなどのミネラルは酸性洗剤を使用して洗浄します(表1)。

洗浄工程

図1 洗浄工程

牛乳及び乳石の化学的組成と各成分の溶解特性

表1 牛乳及び乳石の化学的組成と各成分の溶解特性

バケットミルカーの洗浄方法

ミルカーユニットを洗浄するときは、洗浄液やぬるま湯を入れたバケツにミルカーユニットを出し入れすることでクローから空気と液体を一緒に吸わせるエアブラッシングを2回以上行い、汚れを落とします(写真1)。バケットや蓋は手洗いし、週に1度はミルククローを分解洗浄します。汚れが残る場合には酸性洗剤に20~30分浸漬してからブラシで洗浄します。
洗浄水の温度は汚れを落としやすくするために洗剤の規定に従った温度にします。ただし、前すすぎでは、脂肪やタンパク質などの汚れが固まらないように、熱湯ではなく38~43℃のお湯を使います。
 バケットミルカーも定期的な洗浄と点検が必要です。使用する際には、汚れが残っていないか、劣化している箇所がないかなど確認しましょう。

路面凍結によるスリップ、転倒に注意しましょう!

この情報は、2023年1月に厚岸郡(浜中町・厚岸町)の農業者向けに発出したものです。

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