季節の変わり目の子牛管理
春も間近になり暖かい日が増えてきました。しかし、季節の変わり目は寒暖差が激しく、体調を崩す子牛が増えます(図1)。
寒さ対策も忘れずに行うと同時に、気温・日照の変化に合わせたこまめな調整をしましょう。
図1 哺育牛の疾病発生頭数(A地区合計)
窓の開け方を工夫する
南側の窓を開ける・カーテンの上の方だけを開ける等、子牛に冷たい風が直接当たらないように工夫しましょう(写真1)。換気は、気温が低い早朝や夕方を避けて行いましょう。
写真1 上下に分けて開けられるカーテン
敷料をたっぷり入れる
敷料を十分に入れ、保温性を高めましょう(写真2)。子牛の体が濡れることがないように、こまめに清掃しましょう。
写真2 敷料を十分に入れる
防寒着を着せる
カーフジャケットやネックウォーマーを活用しましょう(写真3)。ジャケットは暖かい日を選んで脱がせるようにしましょう。
写真3 防寒着の活用
ヒーターの入/切をこまめに
ヒーターを活用しましょう。子牛に熱が届くか、設置高を確認しましょう。また、気温や日照の変化に合わせて入/切をこまめに行い、暑くなりすぎないように注意しましょう。
屋根を取り付ける
天井の高い牛舎では、簡易な屋根を取り付け、暖気が逃げないようにします(写真4)。「塞いで」しまって換気ができなくなるのは逆効果なので注意しましょう。
写真4 屋根を付けた事例
増給していたミルク等を元に戻す
気温が上がるとエネルギーの消耗が緩やかになります(図2)。寒さ対策で増給していたミルクをそのまま給与していると、エネルギー過多となります。少しずつ元に戻しましょう。
図2 維持エネルギー要求量(3週齢以内)
この情報は2023年3月に釧路農業改良普及センター本所地域(標茶町、弟子屈町、釧路町)の農業者向けに発出した情報です。