酪農家のための「台所でも作れるチーズ作り」
釧路農業改良普及センターでは、R4年から3年間、ファームバリューアップ講座として「自家生乳でチーズを作り食卓を豊かにする、酪農家ならではの食文化」を伝承する取組を行ってきました。
家庭の台所で手軽にチーズを作り、無理なく続けられる方法として、①加工技術(レシピ)を知る、②適度な所要時間(3時間以内)、③適度な生乳の使用量(5~10ℓ)がポイントになります。
「チーズを作ったことないけど作ってみたい!」という初心者向けに、作りやすいチーズやアレンジ方法を写真入りのレシピにしました。レシピの作成に当たり、チーズ工房白糠酪恵舎、JAくしろ丹頂女性部幌呂支部、宗谷農業改良普及センターの協力をいただいています。それぞれのレシピを参考に作ってみましょう。
クエン酸でつくる時短モッツァレラ
本格的なモッツァレラを作る場合は、乳酸菌を使いしっかりと乳酸発酵させて作るため、6時間ほど掛かりますが、クエン酸を使うことで乳酸発酵の時間を短縮することができます。最後に成形する段階でストリングチーズにする事もできます。宗谷農業改良普及センターのレシピを参考に作ってみましょう。
注意点:レンネット(凝乳酵素)は色々な製品があるため、使用量や使用方法はその製品の使用基準に従ってください。
ストリングチーズのアレンジ(香辛料入り)
クエン酸でつくる時短モッツァレラの応用として、ストリングチーズに成形する際に香辛料を入れる事もできます。JAくしろ丹頂女性部幌呂支部チーズ部会が行っている香辛料(一味とうがらし・あらびきコショウ)の使い方を紹介します。
カチョッタ
熟成タイプのチーズの多くは熟成庫が必要です。「カチョッタ」は、3時間程度で作ることができ、冷蔵庫で1ヵ月程度熟成させる事ができる作りやすいチーズです。チーズ工房白糠酪恵舎から教えていただいたレシピを紹介します。
リコッタ
「リコッタ」はチーズの製造工程で作られる乳清(ホエー)を再加熱して作る乳製品です。ほんのり甘くやさしい味です。乳清には蛋白やミネラル、乳糖などの栄養が豊富に残っており、無駄なく使うためのレシピとして紹介します。