除草剤のすゝめ

除草剤のすゝめ

 草地植生を良好に保つことは牧草終了の確保だけでなく、サイレージの品質やそれを食べる牛の生乳生産性向上にもつながります。そのため、適期での施肥や刈取を行うことが重要となります。
 しかし、経年とともに草地植生はチモシーが衰退して次第に雑草割合が増えてくるため、定期的な草地更新が必要になります。

1 耕起前後の除草剤散布

 草地更新の際に除草剤を使用しない場合、土壌中に埋没していた雑草種子の発芽や、リードカナリーグラスやシバムギなど(以下、地下茎型イネ科雑草)の地下茎からの再生により、数年後には雑草が繁茂しやすくなります。
 長期的に草地植生を良好に保つには、更新時の牧草割合を高めることが大切です。そのためには、更新時にグリホサート系除草剤の活用が効果的です。
 また、地下茎型イネ科雑草はグリホサート系除草剤1回散布だけだと枯殺しきれないことが多いため、前植生処理と生育処理の2回散布することで更新後の牧草割合が高くなり、長期的に草地植生が良い状態を維持しやすくなります(写真1、2)

写真1除草剤1回散布(46日後)シバムギの地下茎再生の様子

写真1 除草剤1回散布(46日後)シバムギの地下茎再生の様子

写真2除草剤2回散布(は種後20日)の様子

写真2 除草剤2回散布(は種後20日)の様子

2上手な除草剤の使い方

 グリホサート系の除草剤は、茎葉部分から吸収されて効果を発揮します。散布する際には草丈が40~50cmの頃が効果的です(写真3)。散布後はしっかり吸収させるために10日ほど待ってから耕起やは種床整備を行ってください。
 図1・2は除草剤を2回散布する際のスケジュール例です。草地更新を検討されている方は、ぜひ普及センターまでご相談ください。

写真3除草剤を散布する時期の目安

写真3 除草剤を散布する時期の目安

図1草地更新スケジュール例(翌春は種)

図1 草地更新スケジュール例(翌年は種)

図2 草地更新スケジュール例(年内は種)

図2 草地更新スケジュール例(年内は種)

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