牛舎の内部は、牛の呼吸や体温、糞尿などにより、絶えず二酸化炭素、アンモニア、水蒸気などが発生しています。空気を清潔に保つために換気は欠かせません。
1. 冬期間の舎内空気
風雪や寒さを避けるため締め切りがちになり、舎内は汚れた空気が充満します。換気不良は、肺炎などの呼吸器病リスクの高まりと、結露による湿潤な環境から乳房炎や蹄病の多発につながります。
2.自然換気を機能させる
舎内に新鮮な空気が入ることで汚れた空気が排出され換気が成立します。換気のためには、空気の入口と出口が必要です。フリーストール牛舎では、カーテンを閉めた際の自然換気のため、軒下側面に空気の入口になるオープンイーブ、屋根の最頂部に出口になるオープンリッジが設けられており、常に解放する必要があります。
冷たい外気がオープンイーブから舎内に取り込まれ、温められて施設上部へ向かう気流が発生することでオープンリッジから汚れた空気が排出されます(図1)。

図1 自然換気による施設内の空気の動き
オープンイーブ・オープンリッジがない繋ぎ牛舎などの施設は、暖かい時間帯には戸や窓を開けるなど開口部をできる限り解放しましょう(写真1)。

写真1 暖かい時間帯に窓を開放する繋ぎ牛舎
3.舎内空気の流れをつくる
壁に設置した換気扇や定置型の扇風機をゆっくり回すことも有効です。定置型の扇風機を解放した開口部に向けて送風すると効率的に汚れた空気を排出し、新鮮な外気を取り入れることができます。
設置の際は、牛に直接風を当てず、舎内の空気を流すように意識します。
4.ほ育施設の換気
ほ育牛は体が小さく、体重に対する体表面積が大きいため体温を失い易いので、換気とともに牛体を冷やさない管理が求められます。
換気によって新鮮な空気とともに冷気も舎内へ流入します。ジャケットや赤外線ヒーター設置など寒冷対策と、体温保持のために被毛の衛生を保ちつつ、施設を換気しましょう(写真2)。

写真2 ほ育牛は寒冷対策の上、施設換気を実施
詳しくは、普及センターへご相談ください。
この情報は2026年2月に地域(弟子屈町・標茶町・釧路町)の農業者向けに発出した技術情報です。

