エゾシカ食害調査を行いました
普及センターでは、令和7年4月15日から、浜中町農協、浜中町役場とエゾシカの食害調査を行っています。
四角形の金網を使って囲いを作り、エゾシカが侵入できない区画を作ります(写真1)。このエゾシカが侵入できない場所と、同じ草地の中のエゾシカが食害できる場所で牧草の収量を比較し、被害がどれだけあるのかを調べています。
(写真1)シカ柵を設置した試験草地
エゾシカは牧草であるチモシーやオーチャードグラスを優先して食べる一方で、雑草であるシバムギやリードカナリーグラスはあまり好みません(写真2)。その上、エゾシカは牧草の新芽を食べるため、食害された牧草は伸長が阻害されることで牧草収量の低下を引き起こします。
そうした被害を受け、浜中町の令和6年度のエゾシカによる牧草への被害額は1億円を超える額になっています。
(写真2)食害された牧草
新播草地や山林に近い草地ではエゾシカの被害が大きくなりやすいため、そのような草地には電気牧柵や金網柵などの侵入防止柵の設置が有効です。
エゾシカの食害について対策を検討する際は、ぜひ普及センターにご相談ください。